一学年違いで女子美術大学を共に過ごした、ヱリスと太田絵理による二人展。
共に少女・女性など同じモチーフを扱い、版画を選ぶ同年代の作家同士だが、表現手法やコンセプトは対極にある二名の共演となる。
ヱリスの作品は、モノトーンの繊細なタッチで描かれた少女像が特徴だ。ヱリス自身は、少女像を「自身の心や空想世界を象徴するモチーフ」
二人の作品は一見すると対照的に見えるが、実は共通点も少なくない。それは、どちらも「女性」という存在を多角的に捉え、その本質に迫ろうとしている点だ。今展では、二人の作品を対比させることで、その共通点と相違点をより鮮明に浮かび上がらせる。この世代の版画家では、指折りの実力者二名のこれまでと今を楽しんでいただければ。
下北沢にお越しの際は、是非。
artist Profile:ヱリス / Eris
物語、夢、心など、自身にとっての空想の世界を表現しています。
作品の少女たちは、童話やおとぎ話、または創作物語や日々の心の機微から着想を得ています。
点描を用いた銅版画や、イラストなどで、内向的であるものの、豊かな広がりのある空想の世界を表現できればと願っています。
女子美術大学美術研究科 博士前期課程 美術専攻 版画研究領域 修了
太田 絵理 / OTA Eri
略歴
2016年 女子美術大学芸術学部美術学科洋画専攻版画コース卒業
2018年 同大学院美術研究科博士前期課程美術専攻版画研究領域修了
現在 日本版画協会準会員、版画学会会員
主な受賞歴
2015 町田市立国際版画美術館収蔵賞(町田市立国際版画美術館)
2016 平成27年度女子美術大学 卒業制作賞
平成27年度東京理科大学 マドンナ賞
2017 第六回FEI PRINT AWARD 大賞(FEI ARI MUSEUM YOKOHAMA)
第85回版画展 B部門奨励賞(東京都美術館)
第42回町田市立国際版画美術館優秀賞(町田市立国際版画美術館)
2018 平成29年度 女子美術大学 大久保婦久子賞
第二回ギオン相模原大賞 奨励賞
第86回版画展 準会員最優秀賞(東京都美術館)
2022 第57回神奈川県美術展 美術奨学会記念賞
個展
2018 太田絵理個展-つよさとしがらみ- (Hideharu Fukasaku Gallery Roppongi)
2022 She is pretty, but a bit funny(Micheko Galerie/ドイツ)